LINEアイコン
Youtubeアイコン
facebookアイコン
instagramアイコン
Seminer

夏の水分補給、その飲み物ホントに安全?

ボタラヴィ21年9月Topics

前号では、食卓に紛れている添加物について、特に注意が必要な食品を紹介しました。今回は「飲みもの編」と題して、毎日の生活で手に取りやすいコーヒーや清涼飲料水の安全性について掘りさげます。暑い夏、水分補給が大切になるこの時期に、身近な飲みものに隠れる危険とその対策を考えていきます。

フェイク商品が増えている

突然ですが皆さんは「コーヒーフレッシュ」が何からできているかご存知ですか? おそらく、牛乳や生クリームといった乳製品が主原料と思われている方が多いと思います。しかし、容器やパッケージをよく見ると「ミルク」といった表記がどこにもありません。実は、日本の市場に出回っているそのほとんどが、乳製品を全く使用していません。
コーヒーフレッシュの主な原料は、植物油と水です。そこに乳化剤を入れて油と水を混ぜ合わせ、香料や着色料などの添加物を数種類入れて作られます。私たちがカフェや飲食店で普段何気なく使うコーヒーフレッシュは、いつの間にか「ミルク風サラダ油」に変わっていたのです。
いまの日本では価格を下げるために、このような「フェイク商品」が多数出回っています。フェイク商品は安い原料を使い、本物の味に近づけるために多くの食品添加物が使われています。夏場に美味しいビールも、本物は少なくなっています。麦芽をまったく使わず、酸味料、甘味料、安定剤、着色料などでビールの味に近づけた「第3のビール」や「新ジャンルビール」は、本物の半額程度で売られています。価格が安い代償に、添加物の量はどんどん増えているのが現状です。

糖質過剰のドリンク

添加物によって「味覚の麻痺」や「栄養バランスの乱れ」も懸念されます。部活動に励むお子さん、運動を習慣にしている人が摂りがちなスポーツドリンクやエナジードリンク。ペットボトル1本の中にはどれくらいの糖分が含まれているのでしょうか? 驚くことに、500mlあたりに20~40g程度の糖分が含まれています。ちなみに甘い清涼飲料水では50g以上の糖分が含まれるものもあります。
普通こんなにたくさんの糖分が入っていると甘すぎて飲めませんが、ここで登場するのがまたしても食品添加物です。酸味料などの添加物を数種類入れるだけで、美味しい甘さに変わります。これは例えばカップ麺やインスタント食品の塩分や油分でも同じことがいえます。添加物を加えなければ、しょっぱすぎ、油っぽすぎて到底口にすることができません。
添加物が含まれる飲みものや食品は、添加物そのものの危険性の他に、糖分・塩分・油分過多を招き、栄養バランスの乱れも引き起こす可能性があります。また、味に慣れると味覚障害が起こり、極端に味がついたものを好むようになる危険性も考えられます。

植物パワーでデトックス

添加物が当たり前になっている今、どのように身体の栄養バランスを整えればいいのでしょうか? 前号でも紹介した通り、まずは大前提として添加物の少ない飲みものや食品を選ぶこと。そして何よりも大切なことは、体内のデトックスと必要な栄養を十分に補うことです。水をたっぷりとりながら、解毒の働きを助けるミネラルやビタミン、植物栄養物質、酵素を無農薬の野菜やくだものから摂取することが大切です。野菜に含まれる数多くのミネラルは、添加物だけではなく、重金属や有害物質を排除する作用があります。
また皮膚からのデトックスを促進するためにも、適度な運動も大切です。風呂や半身浴、サウナなどで汗を流すことも効果的です。ポイントは、デトックスした分しっかりと水分補給をすること。暑い夏を乗り切るためには、糖分よりもまずは水分とミネラル。そこにいい油、タンパク質、ビタミンなどを加えることが、健全な体づくりにつながります。

ビール、発泡酒などの原材料

ビール

【原材料】
麦芽、ホップ

発泡酒

【原材料】
麦芽、ホップ、糖類、カラメル、酵母エキス

第3のビール

【原材料】
ホップ、コーン、糖類、醸造アルコール、食物繊維、酵母エキス、たんぱく分解物、酸味料、香料、カラメル色素、クエン酸K、甘味料(スクラロース)、苦味料、炭酸ガス

新ジャンルのビール

【原材料】
発泡酒、酵母エキス、ホップ、糖類、カラメル色素、食物繊維、酵母エキス、大豆たんぱく、アミノ酸(グルタミン酸)、酸味料、香料、アセスルファムK、スピリッツ(大麦)

Topics 2021年9月号PDF