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Seminer

日本の食卓を脅かす「食品添加物」を見逃すな!

ボタラヴィ21年8月Topics

コロナ禍で外食をする人が減り、スーパーやコンビニ、飲食店のデリバリーなど「中食」の需要が高まっています。冷凍食品や加工食品など、手軽で簡単にあつかえる食品が増える一方で、食の安全性に目をむけることも大切になっています。今回は、「食品添加物」にスポットをあてて、私たちの食と健康について考えていきましょう。

食品添加物が蔓延している

私たちは「食品添加物」によって多くの恩恵を受けています。安くて美味くて、保存性もあり、簡単で手間がかからない。現代人にとっては、なくてはならないものになりつつあります。しかしその代償として、食の安全性が失われていることも事実です。
近年では「無添加」をうたった食品も少しずつ出まわるようになりましたが、実際に成分をみると安全とは言えないものが入っているケースがあります。
たとえば、しょうゆやみそ、みりん、塩、砂糖などの調味料に目を向けてみると、いつの間にか添加物だらけの「ニセモノ」にすり替わっているものまであります。
スーパーのしょうゆコーナーには「しょうゆ風調味料」がいくつも紛れています。本来しょうゆは、大豆と小麦、塩、こうじを原料に作られます。こうじ菌が働き大豆や小麦のタンパク質がアミノ酸に、でんぷんがブドウ糖に変わることで、しょうゆの旨みや風味を生み出します。対してしょうゆ風調味料は、大豆のタンパク質を劇薬と呼ばれる塩酸で強制的に分解し、化学調味料や甘味料、酸味料などを使って味付けをします。
このように、一見シンプルな調味料でも、多くの添加物が入っていることがあるのです。

安全性が証明されていない

食品添加物がよくないと言われる一方で、なぜこれだけ普及しているのでしょうか? 食品添加物は、厚生労働省で一定の基準を満たしたものが認可されています。しかしこれは、一回の摂取で問題がなかった量であって、継続して摂取した場合や複数種類の添加物を一度に摂取した場合の検証は十分に行われていません。そのため、仮に健康被害が出ても、その因果関係まで問われることがないのです。
これが安全性が証明されていなくても食品添加物が使用され続けている理由のひとつです。
危険性が示されているものには、化学調味料で有名な「MSG(グルタミン酸ナトリウム)」があります。1969年、アメリカ上院の食品栄養保健選択委員会では、「MSGをネズミに与えると脳や眼に障害が生まれる」といった実験結果が報告されています。このことから、アメリカやカナダではMSGを使用しない「NoMSG」の食品が普及しました。
また、カレールウやスープの素、スナック菓子、カップ麺など、多くの食品に使用されている「タンパク加水分解物」は、加工の段階で塩酸を使用します。その際に生まれる副産物の「塩酸化合物」は、発がん性が疑われています。

食品添加物とどう向き合うか

食品添加物の危険性がわかっても、実際の生活の中で100%とらないようにすることは、自給自足でもしない限り不可能に近いでしょう。現代の食環境で徹底した食事管理をすることは、それだけで相当なストレスがかかってしまいます。
それゆえ、まずは添加物が多く使用されている食品を控えることが大切です。菓子類やインスタント食品はもちろんですが、それ以外にも、たとえば明太子や漬物、ハム、ソーセージなどは要注意です。これらは、とくに添加物が多い食品で、数十種類もの成分が使用されているケースもあります。
スーパーなどで原材料を見るときは、添加物の名前を覚えていなくても問題ありません。「台所にないもの」=「食品添加物」と考えて、できるだけ原材料が少ないものを選ぶことで、大幅に添加物を減らすことができます。
もう一つ大切なことは「解毒」です。たとえ添加物が入ってきたとしても、解毒を促進する植物栄養物質やミネラル、酵素が十分に備わっていれば、体への負担は最小限に抑えることができます。これらの栄養素を豊富に含んでいる無農薬の野菜や果物を、日頃からたくさん摂るよう心がけることが、健康維持のポイントと言えるのではないでしょうか。
添加物が含まれているものを食べた時は、その分体に必要な栄養を摂ることをぜひ、心がけてください。

添加物がとくに多い食品

明太子、いくら、たらこ、ハム、ソーセージ、漬物、福神漬け、梅干し、かまぼこ、カット野菜、ミートボール、ベーコン、惣菜、市販の弁当、カレールウ、インスタント食品、スナック菓子、発泡酒、清涼飲料水 etc…

Topics 2021年8月号PDF