本誌既報のように「第26回 統合療法 日本がんコンベンション」が、11月3日京都、7日・8日東京で開催されます。今年は初のライブ配信を採用、がんや糖尿病、アレルギーなど様々な疾患に対する治療法、予防法をオンラインで学べるのが最大の特徴です。開催直前情報として、前号の京都に引き続き、東京会場の顔ぶれと内容についてダイジェストしましょう。
今年で26年目を迎える「統合療法日本がんコンベンション(以下、がんコン)」は、統合療法の専門家が一堂に集結する国内最大級のイベントです。コロナ禍で開催が危ぶまれましたが、今年も盛り沢山の内容で期待が高まります。
東京会場の初日、トップを務めるのは帯津良一先生です。がんコンには26年連続で登壇、人間を丸ごと捉える「ホリスティック医療」の第一人者で、西洋や中国医学、代替療法などの融合を元にしたがん治療に定評があります。
二人目は、海外から参加するオリビア・レッサー医師。皮膚がんや皮膚疾患の専門家で、オーストラリアやアメリカ、シンガポールなどで機能性医学などを盛り込んだ独自の統合医療を実践します。アトピー性皮膚炎、アレルギー疾患にも通じており、とくに疾患と感情の関係を考慮し、栄養に重点を置いた治療、カウンセリングで成果を上げている先生です。
そのオリビア医師と親交があるのが、3番目に登場するトニー先生こと、アントニオ・ヒメネス氏。メキシコのティワナとカンクーンに統合医療専門のクリニックを展開、タイに自らが監修した病院もあります。がんの7大療法はじめ、最先端医療から栄養や酸素供給、心の問題にまで広く取り組み、統合療法では世界でもトップレベルの治療成績を誇ります。世界の医療に触れられる機会を是非、お見逃しなく!
オリビア先生やトニー先生と並んで、今回最も注目を集めそうなのが山田正彦先生です。弁護士で、元農林水産大臣。衆議院議員を5期務め、遺伝子組み換え食品や種苗の法律を含めて食の安全について研究し、法律や政治の立場から日本の農業に警鐘を鳴らします。
山田先生に続いて、福島県郡山市でクリニックを開業する新井圭輔先生、アトピー性皮膚炎が専門の藤澤重樹先生が、それぞれ講演します。
新井先生は、がんコンではお馴染み。糖尿病やがんが専門で、自ら糖質制限を実践し、がんや糖尿病になったらどういう手を打つべきか、踏み込んだ治療で知られます。
一方の藤澤先生は、アトピー性皮膚炎に悩む子どもがいるご家族には特におすすめです。アトピーの通常療法であるステロイドを一切使わないで治す方法や、副腎皮質ホルモンを自分の体で合成できる方法などを提案します。アトピー性皮膚炎や喘息、アレルギーなどで苦しむ人の一助になること間違いナシ!
翌8日は、ボタニック・ラボラトリーの森山晃嗣が、「ミネラルが人生を変える!」と題して先陣を切り、6人の先生が引き続いてそれぞれの専門分野について語ります。
今年は、新型コロナウィルスによる感染症が大きな関心を集めました。2番目に登場する藤田紘一郎先生は、その感染症や腸内環境の専門家。「感染症と免疫力」をテーマに、腸内環境と免疫力の関係性、ウイルスや菌からいかに身体を守るかについて講演します。
「ケトン体が人類を救う」の著者で、赤ちゃんはケトン体から栄養を摂っている研究で有名になった宗田哲男先生も必見です。不妊症に悩む人が増える中、それでも子どもを産みたい人たちに、どうしたら妊娠できるか、胎児にはどんな栄養が必要かなど、子どもを産むために必要な食事や栄養法などについて「眼からウロコの話」が聞けるでしょう。
午後の部は、藤沼秀光先生が自ら取り組む代替医療からスタート。大学病院や地域医療を経験してきた藤沼先生は、病気は心と体のクリーニング現象だと捉え、清浄化現象に適う自然な医療を実践しています。どんな話が飛び出すか、期待大です。
白内障手術や近視矯正手術などを多く経験してきた高橋洋子先生は、眼精疲労やスマホ老眼などの是正に取り組みます。アンチエイジングの専門医として、加齢医学の研究も行っていることから、女性には興味深い話かもしれません。
休憩を挟んで、続いては本誌でお馴染みの秋山真一郎先生が、「がん患者さんのための免疫栄養療法」について講演します。抗がん剤の専門医ですが、栄養療法を自ら体験して元気になったこともあり、「副作用のない治療法」として重要性をアピールします。
締め括りは、寺山心一翁先生です。先生は医師ではなく、自身が末期がんから生還した体験を生かし、意識の超越理論を提唱しています。今回は「治ることと治すこと ~健康になる智慧~」と題して、参加者のハートに語りかけます。自然治癒力を湧き上がらせる、パワフルな話にきっと引き込まれることでしょう。
がんコンを主催するNPO法人がんコントロール協会では「これからの医療は、自分で治療法を選ぶ時代。がんコンを通してたくさんの人たちに統合療法を知っていただきたい」と、多くの参加を呼びかけています。