本格的な寒さになってきました。この時期に体調を崩す方は多いのではないでしょうか?今年の冬は新型コロナウイルスはもちろん、インフルエンザの脅威も見過ごせません。ワクチンやマスク・アルコール消毒で予防する方が多いと思いますが、体内から予防するのはいかがでしょうか?今回は体内から予防するココナッツオイルについてご紹介いたします。
ココナッツオイルの効能についてご存知でしょうか?よく知られるところでは「酸化に強い」「脂肪になりにくい」といったものが挙げられます。酸化しやすい、一般的なサラダ油などに多く含まれている不飽和脂肪酸は、体内で活性酸素と反応します。この活性酸素が増えると、脳や血管・皮膚の酸化、細胞へのダメージとなり、がんや老化の促進・免疫力の低下を引き起こし、動脈硬化などの原因にもなりやすいとされています。
対してココナッツオイルは、約91%が飽和脂肪酸で構成されています。この飽和脂肪酸は加熱しても酸化しにくい特徴を持っているため、料理に使用するのが最適です。
「脂肪になりにくい」理由として、ココナッツオイルは燃焼が早く、ケトン体が合成されやすい中鎖脂肪酸が約60%含まれています。この中鎖脂肪酸は唾液と胃液で分解されると、素早くエネルギーとして消費され体内で脂肪になりにくく、これによってダイエットにも向いていると言われています。
さて、これらの効能以外にココナッツオイルには「抗菌・抗ウイルス作用」があることをご存知でしょうか?ココナッツオイルに多く含まれている中鎖脂肪酸であるカプリル酸・カプリン酸・ラウリン酸、これら3つの脂肪酸が体内に取り込まれ、分解されると「モノカプリル」「モノカプリン」「モノラウリン」という物質に変化します。これらの物質に変化することで抗菌・抗ウイルス作用が活性化されます。更に3つの物質はそれぞれ異なる抗菌・抗ウイルス作用があるため、相乗効果を発揮するとされています。(図1参照)
アメリカのコネチカット大学の試験報告書によると 中鎖脂肪酸である“カプリル酸”は長鎖脂肪酸と比べて抗菌・抗ウイルス作用だけでなく、殺菌能力も強いという研究結果が示されています。 また一般的に使用されている抗生剤は、過度の使用により大腸菌やサルモネラ菌等が様々な薬剤耐性を獲得して治療を困難にしていることも指摘しています。カプリル酸は様々な仕組みによって殺菌、更に細菌側への負担が少ないことも挙げています。(※1参考)
このようにココナッツオイルには優れた「抗菌・抗ウイルス作用」がありますが、普段から私たちはどのように取り入れた方がいいのでしょうか?まずは普段の料理で積極的に使用することをおすすめします。
サラダ油の代わりに炒め物や揚げ物で使用するのはもちろん、スープやコーヒーに入れることで手軽に摂ることができます。お味噌汁や、サラダのドレッシング代わりにするのもおすすめです。
オイルプティングも効果的な使用法のひとつです。オイル大さじ2杯程を口に含み、20分間ほどうがいします。こうすることで口内細菌のみならず、体の毒素がオイルに溶け出し排出できると言われています。
ココナッツオイルをきちんと摂取することで抗菌・抗ウイルス作用だけでなく、体を温め、免疫を上げるといった効果も期待できます。マスクやアルコール消毒といった外側の予防だけでなくココナッツオイルで身体の内側からウイルスに負けない体づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか?