腰の痛み、胃腸の不調などの解消には「温活」がおすすめです。「冷えとり」を行って、冷えの改善を目指しましょう。
仕事や家事でストレスを抱えていたり、忙しいからついシャワーで済ませたり、夜遅くに冷たいビールやスイーツなどでお腹を満たしてしまったり。そんな生活を送りがちな現代は、「手足がいつも冷たい」「夏もエアコンの風が寒く感じる」「冬は手足が冷たくて寝つけない」など、冷え性に悩む人が数多くいます。
また、便秘に肌荒れ、生理痛や、肩こり、腰痛など、病院に行くほどではなくても毎日のように感じる小さな不調は、「冷え」が原因となっている可能性も。そんな症状を長く放置すると、大きな病気につながる危険があります。それを防ぐためにも、冷え対策は大切です。
その方法を教えてくれるのは、自ら「冷えとり」を実践し、諸々のトラブルを解消した経験を持つ、イシハラクリニック副院長の石原新菜医師。やり方は簡単で、食生活や入浴方法を少しだけ変えて、ちょっとした運動をするだけです。
最初に知っておきたいのが、男性に比べて女性に冷え性が多い理由です。実は人の体温の4割は筋肉から作られています。女性は筋肉量が男性より少ないため、冷え性になりがちなのです。
冷え性の体質を変えるのは、それほど難しいことではありません。正しい運動・食事・入浴の方法と効果的なアイテムを知り、実践していくだけです。
理想は運動で筋肉をつけることですが、ジムに通う必要はありません。1日おきに30分、またはスキマ時間に筋トレやストレッチをするだけで大丈夫。できる範囲で続けるだけで変わってきます。
また、食事も大切です。冷え性の人は体を温める食品を意識して取り入れるように。体を温める食品は疲れた胃腸を休ませることができ、自然治癒力も高まります。気をつけたいのが白米やうどんといった体を冷やす陰性食品です。
お風呂や冷え対策アイテムも冷えとりに効果があります。シャワーではなく湯船に浸かって体の芯まで温めたり、ピンポイントで温められるアイテムを使って冷えを改善していきましょう。
「万病一元、血液の汚れから生ず」とは漢方の考え方。体を温めれば血流がよくなり健康で元気に生きることができるということです。
そのために大切なのが、ここまでに紹介した4つの温活、「適度な運動」「体を冷やさない食事」「湯船に浸かること」「温めアイテムの活用」です。どれも難しくはありませんが、面倒だという気持ちが一歩踏み出すことを邪魔してしまいます。しかし、「たかが冷え」と放置する期間が長くなるほど体に負担がかかり、大きな病気につながる可能性が高まります。
体を温めて「冷え」による不調をなくし、毎日元気に過ごすことが将来の病気を遠ざけてくれます。つまり、「温活」は健康寿命を延ばすことにつながるのです。