健康指導師会“ベーシック講座”リニューアル

なぜ今、栄養を学ぶべきか

昨今の健康ブームやSNSなどの普及で、食や栄養に関する様々な情報に触れる機会が増えています。病気の予防法や健康法、体に良いもの悪いもの、体験者の声など、調べれば誰でもアクセスできる便利な時代になりました。一方で、情報が点在しすぎて何が本当かわからない、そんな弊害も生まれているようです。
現に日本では医療技術の進歩と反比例して、がんなどの現代病にかかる患者は増え続けています。また高齢化の影響もありますが、2015年では42.3兆円だった医療費も2020年では48.8兆円、さらに2025年度では57.8兆円と予想されており、体の不調や病気を訴える人、介護を要する人が増え続けているのが現状です。（健康保険組合連合会のデータより）
これらの原因は医療だけでは行き届かない「普段の生活習慣」にあると考えられており、毎日の食事や運動不足、あるいはストレス、精神面など、自分自身でコントロールしなければならない分野に目を向けることが大切になってきています。中でも身体と直結する「食」や「栄養」は最も重要で、知識や情報だけにとどまらない「実践的な栄養学」が必要な時代とも言えます。

常識が変わる栄養学

現代の栄養に関する多くの情報は、カロリー栄養学がもとになっています。3大栄養素の炭水化物、脂質、タンパク質を中心に、それぞれのエネルギー量（カロリー）で食事のバランスをみるといったものです。しかしこの考え方には落とし穴があります。カロリーで見ると足りていても、そもそも「身体に必要な栄養素が足りない」または「過剰に摂取してしまう」などの問題が起きている可能性があるのです。
「正常分子栄養学」の考えはいたってシンプルで「生きていくために細胞に必要な栄養素を過不足なく摂取すること」です。
生命維持に必要な栄養素である「タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、植物栄養物質（ファイトケミカル）」の5つを「いのちの鎖」と定義しており、これらを摂ることで健全な身体が維持され、反対に何かが欠けたり偏ったりすると、病気や体調不良として現れてきます。
例えば、糖質過剰によって発症リスクが高まるとされる2型糖尿病の場合、炭水化物を重要視するカロリー栄養学やインシュリンだけで改善を図ることは困難です。対して正常分子栄養学では、過剰になっている炭水化物を制限して、足りていない他の栄養素を摂るといったアプローチをとります。糖尿病に限らず、身体を作る栄養に着目することで、実践し改善につながったという声は少なくありません。

健康指導師会で栄養マスターに

「一般社団法人 健康指導師会」では、正常分子栄養学の基本から、生活習慣病と栄養の関係性などの応用まで、普段の生活に落とし込める実践的な栄養学を学ぶことができます。基本を学ぶベーシック講座では、現代を取り巻く食環境の問題、体質の考え方、前述したように身体に必要な栄養素について探究します。従来のカロリー栄養学では深く扱わないビタミンやミネラル、植物栄養物質の働きにも力を入れている他、がんや低血糖、精神病などの疾患と食事の関係にも触れていきます。
講座の内容も以前より大幅にアップグレードし、難解な脂質の種類や働き、エネルギー合成に関わるミトコンドリアなどもわかりやすく解説、日本には行き届いていない海外の文献や統合医療の情報など、最新の内容になっています。
より専門的に学ぶアドバンス講座、認定講座で学びを深めることで、健康指導師会認定の健康指導師として活動することも可能です。医療関係者や整体師、スポーツトレーナー、健康サポートのビジネスなど幅広い業種の人が資格を取得され全国で活躍されています。
人生100年時代を健康に生きるためには、医療に頼りきりにならず自分で健康を管理することが重要と言えます。正しい栄養の知識を身につけるために、ぜひ健康指導師会で学んでみてはいかがでしょうか？