LINEアイコン
Youtubeアイコン
facebookアイコン
instagramアイコン
Seminer

がんの標準治療を受けながら、栄養療法で快適な日々。

Doctor's Column2020.10

Nさんは、今から10年以上前に、胸にしこりがあることに気づきます。「もしかしてがんかしら…」と不安に襲われます。すぐさま病院で診療を受けると初期の「乳がん」であることが発覚しました。Nさんは「体に負担のある手術や抗がん剤治療は避けたい」と考えていたため、悩んだ末にまず漢方での治療を試みます。 幸いにも、漢方が奏功したのか経過は順調でした。Nさんは、処方された漢方薬以外にとくに治療は受けませんでしたが、日常生活は変わりなく過ごせたようです。その後、ほぼ10年あまり漢方療法を続けていました。

ところが、50歳を過ぎた頃、胸のしこりが大きくなっていることがわかりました。がんは縮小されず、ひそかに成長していたのです。さすがに「大きな病院で診てもらったほうがいい」と判断し、近くの基幹病院に駆けつけます。結果は、乳がんで「ステージ3b」。主治医から「リンパ節に転移していると考えられます。抗がん剤治療でがんを縮小し、手術をしましょう」と告げられます。Nさんは「もはや抗がん剤治療は避けられない」と悟ったようです。それでも、抗がん剤の体への負担を少なくする方法はないかと考えあぐねます。
その頃、たまたま友人から「統合療法コンベンション」があることを聞き、わらにもすがる思いで参加します。そこで、初めてボタラボの森山先生と出会い、栄養療法を取り入れて「バーキットリンパ腫」という難病から生還した鹿児島の少年の話を聞き、心を打たれます。「私にもできるかもしれない」「私がエビデンスになる!」 Nさんの前向きな性格が幸いして、その日から栄養を身体に入れることを始めたのです。2017年の夏のことでした。

ボタラボグリーン、ボタラボキャロット、ボラタボミネラル77を基本に1日5杯~10杯、解毒のためにコーヒー浣腸を1日2回。それを抗がん剤の治療が始まる2018年5月まで毎日続けます。抗がん剤は3週間投与、間に1週間の休みを入れるペースで行われ、栄養を摂ることを並行して実践しました。
するとビックリ。Nさんは「あるはずの副作用をまったく感じなかった」のです。医学的には、白血球や血小板の減少が軽微であったため、悪心、嘔吐などがなかったと考えられます。口内炎もなく、食欲も落ちないまま普通に過ごせたNさんは、治療中にもかかわらず、友人とタイ旅行にも出かけたそうです。
通常であれば、抗がん剤の副作用でそれどころではないはずです。なぜそんな快適な日々が実現できたのか。どうやらそれは、栄養の力にあったようです。(続く)

私の栄養スイッチ 2020年10月号PDF